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    《近代化の影 7.》      永遠の生命観の欠如 ②    現代の幼稚な時空観

    Category : 運命学と近代化

    薄暗い照明の中で、携帯カメラをかざす人、何をする人ぞ?  
     



    10月2日、家系鑑定の訪問先、北九州、博多のK氏宅から東京駅に

    新幹線で帰った日の夕刻の事です。

    帰宅ラッシュで込み合う東京駅の構内です。

    実は普通なら、そのまま駅舎の外には出ないで、

    自宅方向の乗り換えへ行ってしまうのですが、

    07年5月に開始された東京駅舎の5年間の復元工事が完成して、

    10月1日に開業とテレビなどが、2,3日騒いでいた事もあって、


    昨日の今日でしょう、 見てみよう!   あはは。

    心なしか、丸の内へ急ぐ人の波が出来ていました。








    みなさま、やじうま?

    ヤジ馬根性、ここにもあり!     あはは。

    物珍しく新装になった駅構内を歩いて丸の内出口へ急ぎ、

    出ようとした手前で、

    出合った光景が、上の写真でした。


    まあ! すばらしき野次馬の仲間たちよ!   あはは。

    わたくしも、同じく一枚! パチリ。



     




    撮ったら、なんだか ?    ほほっ。

    まあ、いいやいいや、   あはは。


    レリーフには、方角を示す干支・えとや、豊臣秀吉の兜(かぶと)などの

    飾りなどもあって、和を感じさせる装飾が施されているようです。

    でも、葬祭セレモニーの会場の天井のような? 奇妙な?  ほ。  

    あるかどうかも分からない天国風の無国籍空間?  あはは。





    振り返れば、東京駅が開業したのは、98年前の1914年(大正3年)12月。

    日本が近代化をして、明治元年から46年経った時です。


    駅舎の設計を担当したのは、

    以前の記事で紹介をした事もある辰野金吾氏。(1854~1919)

    その駅舎は、1923年の関東大震災では、無傷でしたが、

    終戦直前の1945年5月、米軍機の空襲でドーム屋根と3階が焼失します。








    もうすでに、夜のとばりが下りた丸の内出口を外に出ると、

    ほら、緑色の出口の処、

    携帯カメラを天井に向けて手を挙げた人の影が、見えるでしょう?

    そう云えば、空襲の応急手当の工事では、3階部分が破壊されたまま、

    今まで見慣れている東京駅の姿は八角形の屋根だったのですもの、

    この外観では、なつかしいと云う気持ちにはなれません。


    左右300mもある駅舎全体の姿を見ようとしても、

    東京駅舎のすぐ傍まで迫っている超近代的な高層ビル群が邪魔をして、

    もう精一杯、後ろに下がっても駅舎の端から端が、一望できない!

    全体を観る展望が、都市計画の最初からないのですよ! 

    まったく、この支離滅裂さ、

    丸の内広場にも、たくさんの野次馬さんが、、、あはは。



    ほ―――― っ。





    東京駅開業の1914年は、第一次世界大戦の開戦の年です。



    日本は、これからが正念場。


    国内的には、経済の為には脱原発なんて非現実的と云う論調に加え、

    対外的には、何よりも安保の同盟国のリーダーアメリカから、

    脱原発をしないように止められた事は、あらたな事態です。









    ここ100年単位の

    日本の勢いや先に進んだ事などは、

    永遠と云う時から見れば、実に取るに足らない事です。













    今日の記事は、《近代化の影 7.》  永遠の生命観の欠如 ②  






    前回2012年 4月 15日の


    《近代化の影 6.》 永遠の生命観の欠如 ①  / 米国の研究から





    はや、半年が経ってしまいました!

    この続きの記事になります。

    もう、お忘れでしょうが、その記事の中で次のように書きました。



    東洋的である。  

    その事が、日本においては特殊であると認識をするーーー

    今の日本の、不可思議なる現実です...。

    そこまで、私達の足元が無くなっている。


    どうしても、ブログの中の主張の軸足が、

    今の社会の一般的な価値観=西洋合理主義による近代化以降の

    考え方と本質的に違います、、、。  

    これは、やっかいな事なのですよ。   あは。



    今の社会のゴミのような雑多な意識のホコリを押し分けて、

    東洋の地面が出るまで掘り下げねばなりません。

    しかも、

    そのゴミだと認識する概念に、多くの日本人はすがっている!!

    心地いいものを感じたくて五感でさすらっているのですね!!

    心地よくない対象は間違いだって云う認識すらあるでしょう。




    心地よい快感が得られる現象を求める、追いかける。

    あらゆる『陽』の全盛です。

    ツイッターやネット上は、今も、今、今、今の意識が溢れています。

    これだけの意識に囲まれながら、


    永遠が取り出せない、  ない。


    もっと、この傾向は強まって行くでしょうね。


    目の前の苦を避け、不便を厭い、イヤな事を遺棄する。

    そして、楽だけで、この世を過ごしたいと思っているみたい。



    まさに、観念の中にしかない天国の追及です。

    前頭葉の中、意識が楽だと認識をする天国の追及です。


    なぜなら、西洋文明には、無常観はありません。

    この世を無常だと認識する客観的立ち位置(常住観)がない。

    キリスト教哲学には、完全な永遠と云う時観がないのです。





    日本人も、こう云うタイプの人間が増えて来ましたね。

    刹那、刹那に、五感の楽を味わって、無常観などどこ吹く風です。

    快感が正義で、傷つける事や差別が悪になっていますね。

    本当の正義が分からなくなっています。







    永遠の時 = 常住(じょうじゅう)から見れば、

    『陽』すなわちこの世、現象界は、必ず壊れ、無常をさらします。





    それはすなわち、


    この世『陽』がもたらす「楽」の裏には「苦」が張り付いていると云う事です。

    現象の本質は、多様性です。

    その多様性には、苦楽共が含まれます。 



    苦の後ろが楽、苦の無い楽などあり得ないのです。


    その事が西洋文明であるキリスト教哲学には説かれていない。

    苦は、試練としては説かれていますね。



    キリスト教史学者であるバード・アーマンは、

    その著書『破綻した神キリスト』(柏書房 松田和也訳)において、

    原題 「God's Problem--How the Bible fails to answer our most

    important question=why we suffer」


    現代人に納得ゆくようには、聖書はこの苦の問題に答え切れていない。

    と言っています。


    なぜ、キリスト教は、苦の問題に答えきれないのか?

    永遠の完全な『時』が提示されていないからです。

    『苦』の真の解決は、永遠の『時』があってこそ可能なのです。


    『時』も『苦』も半端な哲学が、現代文明の特徴です。



    我々日本人は、東洋でありながら、

    東洋の叡智である常住観(永遠の時)の立場を捨てて、

    永遠の時からしか眺められない無常観の景色も知らない西洋の

    キリスト教的教理の時空観の中へ捕えられているのですよ!



    おわかりですか?


    要は、キリスト教の方には申し訳ないのですが、

    東洋の叡智、仏教の方が時空観においては、数段優れている。

    問題にならない位、話にならない位に勝れているのです。


    と、云うことは、

    我々は、大学の数学を捨てて小学生の算数の世界へ落ちた!


    あはは。 例えて言えば、そう云う事なのです。





    そもそもが、わが国が近代化をしようとした時、

    取り入れる西洋的思想が、

    どう云う死生観をもつ思想なのか?

    人間と自然をどう、枠に入れる思想なのか?

    それすら確かめもしないで、いそいそと西洋化した我が国。

    我が国の、政治家と知識人の愚かさです。 








    今までの記事で、

    私達の住まう時空観は、

    キリスト教哲学を根底にする近代合理主義の下だと、

    我々は、西洋的自然観の中に在る。と書いてきました。



    西洋では、人間や自然は神が創ったモノ。

    近代合理主義を受け入れた日本においても、

    我々は、東洋的自然観を失い、好むと好まざるとに係らず、

    このキリスト教宇宙観の『空間』の中に生きています。






    『時』も、そうです。

    現、キリスト教文明の申し子である近代合理主義の『時』は、

    意識が捉えられる範囲の『時』です。

    過去の思い出から現在に至るだけの『時』ですね。

    つまり記憶力と想像力のタマモノが、西洋の観念的な『時』です。

    なぜなら、未来は目の前にない。

    現象化していないものは、

    我々の五感で、意識では捉えられませんから、

    未来への想像力、実感が湧いて来ないのですね。



    その証拠は、今の現代の地球的行き詰りを見れば分かるはずです。

    近代化以降のキリスト教時空観、

    近代合理主義の政治や経済や学問で、この世を大系化し、

    それを生きる事によって

    我々は、どう云う世界を現出してしまったのか?


    地球を席巻するキリスト教西洋文明の影響により、

    自然を、人間とはかけ離れた存在、コントロールする対象にしました。

    意識が作り上げたあらゆる『陽』の成果を以って、

    自然をコントロールする機械文明を最優先するという立場です。



    ある意味、道具を開発した人類の延長上です。

    その結果が、

    生産力の増強、所得水準の向上、

    『陽』の現象のみを追求するようになって来ました。

    成長と云えば、何かが多くなって増える事ばかりなのですね、

    これが、増え続けるとどうなるのかと云う苦を受け入れる素地がない。




    意識は、解決できないモノを無視する癖がありました!

    イヤなモノは見ないのです。

    これが、福島の原発事故の本当の原因でした。



    ・原爆や水爆を、どこかの国が使用すると地球はどうなるのか?


    ・このままCO2を出し続ければ、地球がどうなって行くのか?


    ・先進国が当たり前に使っているトイレットペーパーを、

    中国やアフリカや未開な奥地の部族までが使いだすと、

    紙を作るパルプの為に地球上の森は、何年で無くなるのか?



    実は、この事を中国人の知人に言った事があるのです。

    あなたの国の13億の人が皆、トイレットペーパーを使うようになると、

    地球は砂漠になるけど、これはどうしたらいいだろうか?って。

    そうしたら、人種差別でしょう? って、   あはは。



    ・インターネットの発達のお陰で、世界中の人が皆、東京やニューヨークの

    生活を知って憧れて、同じようにすると地球上の水はどうなるのか?



    これは、人種差別ではありませんよ。

    皆がそうなりたいと思う事が、

    夢や欲望を実現させる努力が、

    地球自体を、非常に危険な状態に陥れる事に直結するのです。

    と云うか、人類が総絶滅の危機に陥ってしまう。

    西洋流の経済発展が成功だなんて!??? もう、止めるべきです。





    ―――――― こんな事やっていて、

    伝統を残しながら部分的に近代化をしていくブータンの方が、

    やっぱり1000年先まで生き残るのではないだろうか? ――――――





    これは、すなわちキリスト教理の偏り、癖、未熟な哲学が生んだ

    苦を直視しない意識文明。

    西洋機械文明、物質文明の限界点なのです。



    東洋には、「中庸」と云う、

    自然と調和する為に、人間の欲望を後ろへ引く平衡感覚があります。






    そして、その平衡感覚こそが = 道徳です。

    これが、これからの生活レベルの道徳ではないか?





    実は、この道徳と云うその奥に、ふたつの扉があるのね。

    ひとつは、”因果応報”の扉。

    もうひとつは、”永遠のいのち”の扉なのです。

    この二つは、『時空』にわたる永遠性の別名です。




    このふたつの扉の後ろには、またひとつの扉があります。

    それには、今、触れる余裕はありませんので、省きます。





    『時空』にわたる永遠性の別名、”因果応報”と”永遠のいのち”

    この、もともとの東洋的な叡智を失念、捨て去って来た事が、

    現代文明の病につながっているのですよ。




    また、詳しくは、機会を見て、、、ほほっ。

    最後まで長い記事をお読みいただいて、感謝でございます。


    よき一週間をお過ごしください。






























    -----------------------------------------*・・+"*☆★☆." 
    記事は無断転用なさいませんように、お願いします。

    [一部、版権]がございます。権利は放棄しておりません。

    どうぞ宜しくお願いします。

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    テーマ : 文明・文化&思想
    ジャンル : 学問・文化・芸術

            

    Comment

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    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    No title

    東京駅が改装になったのですね。=
    真新しいホテルのような? 皆が写真を撮っている光景がおもしろいですね。=

    前回の永遠の時の①の記事もそうでしたが、哲学的な内容にもかかわらず、=
    そんなむずかしく感じないのはどうしてでしょう。=
    cosmosさんの工夫があってわかりやすく書いてくれたからか、=
    毎回の記事を続けて読んできたからでしょうね。=
    いつのまにか考える事もなく頭に入って来るようになりました!=
    でも、本当に解かったかどうかは疑問ですが.....=
    今回は、早くにコメントが書けました。=

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    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    No title

    ちょっとサボってコメントを書かなかったら
    敷居が高くなったようで、
    東京駅を見学して野次馬とは、
    なんでもやる方ですね。
    永遠の時とは考えた事もないけど、
    運命学とはなんでも解るようになるものですか、、
    感心しました。

    No title

    またコメントが遅くなってしまいました。
    cosmosさんのブログを読んでいると、知らず知らずに西洋文明のことも解って来ます。
    私自身はキリスト教徒でもないのですが、
    今思想がどういうものからできているのかが理解できるようになって来ました。

    この混迷をどうしたらよくすることができるのか考えるようになりました。
    自分の職業の限界がって分からない事ばかりですが、
    きちんと考えて生きてみようと思うようになりました。

    まずは、日本人なのだから...

    Re: No title

            鍵コメントさんへ  

            東洋の時は時空に亘る神秘ですよ!
            ありがとう!e-420cosmos

    Re: No title

    > 東京駅が改装になったのですね。=
    > 真新しいホテルのような? 皆が写真を撮っている光景がおもしろいですね。=
    >
    > 前回の永遠の時の①の記事もそうでしたが、哲学的な内容にもかかわらず、=
    > そんなむずかしく感じないのはどうしてでしょう。=
    > cosmosさんの工夫があってわかりやすく書いてくれたからか、=
    > 毎回の記事を続けて読んできたからでしょうね。=
    > いつのまにか考える事もなく頭に入って来るようになりました!=
    > でも、本当に解かったかどうかは疑問ですが.....=
    > 今回は、早くにコメントが書けました。=


    ★早々のコメントですね!
    心の中に染み入るように入って行けばうれしい限りです。
    いつのまにか、、、肌から入って行くような? 理想的ですよ。
    あはは。 分かったかどうか? 大乗だわ、、、
    ありがとう!e-420cosmos

    Re: No title

    鍵コメントさんへ

            よかったですね! きっと思い通りになりますよ。
            ありがとう!e-420 cosmos

    Re: No title

    > ちょっとサボってコメントを書かなかったら
    > 敷居が高くなったようで、
    > 東京駅を見学して野次馬とは、
    > なんでもやる方ですね。
    > 永遠の時とは考えた事もないけど、
    > 運命学とはなんでも解るようになるものですか、、
    > 感心しました。


    ★あら、いつも敷居は低くしていますよ!   
    なんでもやるって、そうですね!   
    運命学に感心を持ってくださったのですか?  おおきに!e-420 cosmos

    Re: No title

    > またコメントが遅くなってしまいました。
    > cosmosさんのブログを読んでいると、知らず知らずに西洋文明のことも解って来ます。
    > 私自身はキリスト教徒でもないのですが、
    > 今思想がどういうものからできているのかが理解できるようになって来ました。
    >
    > この混迷をどうしたらよくすることができるのか考えるようになりました。
    > 自分の職業の限界がって分からない事ばかりですが、
    > きちんと考えて生きてみようと思うようになりました。
    >
    > まずは、日本人なのだから...


    ★きりっとしたコメント、なちゅさんらしいわ。
    若い人から、日本人なのだからって聞くのは、ほっとします!
    お仕事、無理なさらないように、、、  
    ありがとう!e-420 cosmos

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    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    Re: No title

    鍵コメントさんへ

            寒くなりましたね! 歯がゆい事? えぇ多いですね~!   あはは。
            ありがとうe-266 cosmos
    非公開コメント

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    寂光ーcosmos

    Author:寂光ーcosmos
    家系・個人の運命鑑定
    東洋運命学教室を主宰

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