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    〔近代化の奈落 2.〕    近代的自我が落ちた穴 --------- 感覚礼讃

    Category : 運命学と近代化
    iいちご


     
    最近は一年中、苺が食べられるようになりましたね。

    苺が、本当は何時が旬な果物なのか ? 分らなくなっています。

    こう云う形でも、我々は自然を失って行っています。


    いつでも食べたい時に食べられるように便利にする、、、

    本当に、私たちの為を思っているのかどうか?さえ疑わしい、、、

    なんともお節介な!時代に生きています。

    これが止まらない経済、商業性の追及です。


    I can't stop it !  ですね ――――――  あはは。


    これこそが、

    感覚器官・意識を満足させる欲望を中心に据えた世界観です。

    感覚・意識を中心に据えた合理主義下の世界観が実現された姿です。

    実体は、飽くなき欲望の満足です。




    それとは反対に、


    苺の旬を過ぎれば、苺の盛りの名残りを惜しみ、

    一年後の苺の旬を心待ちにする。

    欲望を抑えて、『時』に調和をする。

    これが、『天』・自然を中心に据える世界観です。

    結果は、『陰』・自然に調和する中庸の生き方に通じます。





    どちらの世界観がいいの ?




    このお答えになる鍵コメントを、11月 7日にいただいておりました!

    11月 4日の記事

    いのち(自然と健康)を脅かすもの 6  牛乳  (癌とオスのメス化)

    へいただいたものです。

    一部ですが、公開をしてご紹介をします。 ご了承くださいね!






    >2003~2004年のたった2年間の情報量が、

    >人間が歴史上作り出して来た文書の情報量を超えてしまった、、、

    、、、とか。


    情報が溢れかえっていることにも嫌悪感のような違和感のような感じを

    持っています。

    実際には、ネットで助けられたこともあるし、cosmosさんとの出会いも

    ネット上ですから、完全否定するつもりはないのですが、

    どう考えても行き過ぎの様な気がしています。

    一番恐ろしいのは、

    この流れは人間の手では止められないだろう、と感じられることです。

    資本主義も原発も同じですが、人間の手で生み出されたものなのに、

    手が届かなくなってしまった。

    こういうもの達は、コントロールできないところまで突っ走ってしまうのが

    本当に恐ろしいです。

    限界に挑戦するかのように生きて来た人間達ですが、

    <出来るけどやらない。知っていても言わない。届くけど触れない。>

    こういうことがあって良いと思います。

    引く勇気、隠す美、留まる智恵、とでもいいましょうか。

    例えば、「悪」が明るみに出て来ることは悪くないと思うのですが、

    全てがクリアになることが良い訳ではないと思うから。

    そう書きつつ思ったのですが、

    知らなくていい事がどんどん出て来る一方で、正しい情報が出て来ない。


    何が悪で何が善なのか?

    更にいえば、「何を明らかにし、何を隠すのか」

    その線引きは誰がするのか、等...。

    ・・・難しいですね。

    難しいですけど、その中で「如何に」生きていくかが、

    まさに命を繋いでいくことですね。

    これは本当に意識(陽)の範囲では語り尽くせないことだと思います。

    だから今こそ「東洋の世界」に帰らなければならないのだと思います。



    ・・・・・・・・・



    いつも丁寧なコメントをお送りくださってありがとうございます!

    最近は、コメントに教えられています!  ほほっ。



    もうひとつ、前回、取り上げましたコメントをくださった方から、

    そのレスポンスが届きました。

    これも鍵コメントなのですが、一部、ご紹介します。



    こんばんわ。

    お忙しい中、小生の質問にお答え頂き大変幸甚にございます。

    本当にどうもありがとうございました。

    日に日に東洋哲学の物の見方が体に染み渡っていくのを

    感じております。

    小生の感覚ですが、要するに、

    東洋哲学の中心を貫くのは「時のめぐり」なんだと思います。

    それは個人の人生や国家まで、森羅万象を司る自然の摂理であり、

    全ては「時のめぐり」の産物だと感じます。

    同時にこれを成り立たせているのは「陰徳」に支えられた、

    「調和」なんですよね...


    ところが、西洋哲学のように「陽」、つまり「理性」や「ロジック」

    のような意識上で、分析し体系づけて世界を捉えていると、

    昨今にみられるように「~主義」や「~論」、卑近な例では、

    「こうすれば~が出来る!」、「人生を幸せにする~メソッド」、

    「努力すれば~」や「何でもなりたい物に~」など、

    ◯◯のようにしたいから × × という方法論を導入すればいい、

    のような一直線的な人生観に行き着いてしまい、

    東洋哲学のような「時のめぐり」、「陽徳や陰徳に支えられた調和」という

    境地には辿り着かないんですよね。


    社会的な地位、学歴、努力、外見や意思が、

    必ずしも人を幸福に導かない訳が分かったような気がしました...

    私事ではありますが、不思議なことに最近は今になって、・・・

    ・・・・・・数年前では考えられない位の体の変化に驚いています。

    本当にご縁と言いましょうか、「時のめぐり」とは不思議なものですね。

    どうもありがとうございます。

    厚かましいお願いとは承知ですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。



    ・・・・・・・・・・・


    いや~! 大学生で、大したものですね!   あはは。

    ここまで東洋に習熟されましたか、、、

    脳の能力は、若い方が良いのかも知れませんね!

    先が楽しみですね。 一応、、、、、『時』で大丈夫です。

    しかし、まだ奥が、その奥があります。    ほほっ。

    と云うのは、『時』すらも、人間の意識が取り出した概念です。

    たぶん、こうであろうと、人はこの世界を観察中だったのね、、、あはは。

    その成果が『暦』だったのです。

    しかし、現代人は、その『暦』すらも投げ捨てて、『時』の意味を失い、

    体に開いた5つの穴 ――― 五感から入る情報に我を忘れています。

    それが、意識です。

    5つの穴から我欲を出してこの世界を覗いて見ているだけです。

    意識に夢中になって、その寄せ集めの学問で、いくら外を覗こうと、

    まだ、IPS細胞を見つけてもその応用は、、、まだ、

    まだ、まだ、、、、、


    肝心の『時』すら意識・西洋哲学は、解き明かせていないのですよ。


    人間の意識は、まだそこまで!


    ただ、分らないまま『陰』・その恩恵に浴しているだけです。

    『陰』への感謝も忘れてです。      あはは。


    それどころか、近代合理主義は、その『陰』すら無視をして、、、

    なんたる事かと!呻吟(しんぎん)をしている処です。

    無意識と比べると、

    意識のなんとちっぽけな事か!

    それを再確認して、謙虚に、生きて行かざるを得ない状態ですね。

    こちらの方こそ、どうかよろしくお願いします。

    --- 呻吟 = 苦しんでうめくこと。




    前置きが長くなってしまいました。

    いよいよ、これからが本論です。    





    今日の記事は、


    〔近代化の奈落 2.〕 近代的自我が落ちた穴 ----- 感覚礼讃




    まず、奈落、 これは、地獄の事です。  あはは。

    近代化で落ちた地獄のありさまについての記事です。  ほっ。



    次は、近代的自我。

    日本人が、太古の昔より心の中に温存して来た我ではなく、

    もう、西洋的意識が小麦粉を練ってこねくり回したような自我の事です。

    その影響が、キリストに何の関係もない東洋に生まれた我々にも、

    すっぽりカブセられていると云う、おそろしさ! 

    奇妙奇天烈感! この上なし。

    押し付けられた西洋製の借り衣装です。


    願いは、このピエロの様な近代的自我と云うお仕着せを脱ぎたい!

    脱いで、元の、本の、素の私に戻らなければ、、、  あっはあ。

    それが、本当の自我の回復であろうと信じております。  ほほっ。





    前の記事に書いた事ですが、

    西洋における神と人間との事件に巻き込まれて、

    こんなドサクサの旅姿? になってしまったのです。 あはは。

    もとはといえば全部、西洋の事情です。






    我々は、狩猟民族の東洋遠征の狩で生け捕られたヒツジでしょうか?

    サルなのですか?




    もちろん我が国の内的要因もあります。

    これについては、別の機会に、





    ヨーロッパにおける近代化の土台になったデカルトの言葉

    ” 我想う故に、我在り ” に象徴されているように

    それまで、

    キリスト教の全知全能の神中心の世界観に対して、

    誰もが自我を中心にして世界を見る事ができなかった時代に、

    (私・自我)こそが、世界認識の起点である!

    その私の実在を疑う事はできないだろう!

    " 明晰な知の基礎 " としての(想う) = 近代理性の出発点として

    導いた『方法序説』のデカルトのこの命題は、

    当時のキリスト教の中世暗黒的風土に取りましたら、

    間違いなく、衝撃的な、天地をひっくり返すような発想の転換でした。


    これは、神に縛られて自由ではなかったキリスト教思想下の人間が、

    神の云うなりではなく、人間自体が考えて行動を決めたい、

    もっと、神の下から抜け出して自由になりたい、

    その足場として、人間だって想うんだ!

    これを出発点にしよう! と、した訳です。

    発想は、斬新なような? しかし、、、


    これが、デカルト第一の勘違い!

    " 想う " ―---- 意識を引っ張り出した大間違いです。





    前回、笑った処です。


    デカルト第2の勘違い、失敗は、後で、、、  あはは。
      


    ずっとブログを書いて来ていますと、

    同じ言葉ばかり書いていて、少し食傷気味になっています。

    近代化、意識、感覚器官、、、  あはは。


    すこし、違った言葉を使いたいなあ、と思うのですが、

    そうも行かない現実があります、

    世の中に溢れている合理主義的な思潮が気になって。


    気になる・・・・・・私は足場を東洋に置いております。

    そのおかげで、かろうじて濁流に流されないでおります。

    それゆえ、東洋的なものには敏感です。

    で、見逃せない事がありました。


    同じF2ブログの中で、相互訪問をしている友人のブログの中に見つけた

    次の言葉でした。




    知識や教えだけでは越えられない

    感覚的体験をとおして歩む道





    普段、スピリチュアルな詩と外国の美術的なブログだったので、

    ちょっと普段とは違う、感じを受けました。


    東洋?

    このかすかな東洋の匂いは、

    ヘルマン・ヘッセの「シッタルーダ」がkey word だったので、

    合点が行きました。

    西洋的な中に、(★注)キメラの如く東洋のフィーリングがありますね。


    (★注)キメラ = ギリシヤ神話に出て来る

    ライオンの頭、蛇の尾、ヤギの胴をもち、口から火を吐くと云う怪獣。

    生物学で、異なる遺伝子型の細胞が共存している状態の一個体。







    でも、感覚的体験をとおして は、東洋とはちょっと違うな? 


    まさに、現代感覚。


    いい機会だから、

    この記事の感想を記事にする了解を、去年いただいておりました。



    このブロガーの方ではなく、他のブログでも、

    普段、気になるのは、

    今の合理主義的な思潮の蔓延する社会の中で、

    明らかに脱原発や経済偏重の社会や政治を批判している側の

    個人が発している表現や立ち位置の問題です。


    どう云う事かと云いますと、

    近代国家の政府や資本主義下の企業は、合理主義あっての存在です。

    骨を切られても合理主義を否定する事はしません。

    近代合理主義下の知識でメシを喰っている人たち、

    学問で権威を与えられている学者たちもそうでしょう。

    しかし、個人の立場は、ある意味自由に物が申せますから、

    この社会をこのままにしていたくなくて、

    脱原発、経済偏重、政治の無能さを克服した社会にしようとするなら、

    自分が、まず合理主義下にいる自分を客観視できる立脚点を持って、

    合理主義の外へ出ないとダメだ


    と、云う事に気が付かれている人は少ないのですね。


    ちょっと、くさ~い例えですが、、、  ほほっ。

    自分は、合理主義と云う便利なお風呂に浸かりながら、

    " このお風呂は、どこか汗臭い!!! " と文句を言っているような!

    自分も汗を出しながら、、、臭いのはイヤだ! と、、、 あはは。

    原発はイヤ、非正規労働者はイヤ、

    経済偏重はイヤ、などなど、

    目先の現象群に文句や注文を付けた処で、この思想から出なければ、

    それらは、無理だって云う事に気が付いていない。


    そもそも、我々現代人の念頭には、まず、

    心と肉体はバラバラで別々の物と云う思い込みがあって、


    ちょっと、臭いけど体には影響はないって、   あはは。

    物は不足していないから、まだ大丈夫だって、   あはは。

    それは、それで、このお風呂が快適なのね。  あっは。


    リモコンで便利だし、経済的で安いし、飢餓から守られているし、

    ツイッターフェイスブックで世界は一つ!   あはは。

    それこそこのお風呂が無くなれば大変だし、、、   ほほっ。


    みんなが、大概居心地のいい合理主義を

    改めようとは思っていないのね。

    それで、眼前の不満だけをああだこうだと言っている。

    つまりは、キリスト教製の合理主義の手の平の上で、

    自分の5つの穴で、眼前の苦と楽の仕分けに夢中で、

    なぜ、この苦が生れて来るのか掘り下げる暇がない!


    ! 合理主義の手練手管に踊らされているのが分らない???

    自分の、、、、、感覚の満足の追及をさせられているのよ。

    これが、今の文明の正体! 

    個人個人が、ある意味の感覚主義に堕とされているのですね!  




    このように、


    思想を取り入れると云う事は、

    心も体もその思想の通りになる、と云う眼前の光景に唖然とします。



    心より体に現れる現象の方が、

    我々の感覚器官・目で捉えられるようになるには時間がかかります。




    体に現れる時は、もうすでに手遅れなのね。

    病気と同じです。―------- 近代化の自己喪失病と云う

    全身転移には、約3世代に亘って、 約100~150年位経って、

    爛熟の合理主義の時代で生まれた赤ちゃんが大人になると完成します。

    なにが完成って?   
     

    『時』を無視して快感追求の感覚こそが、真理だ――――っ?! 

    『陰』を捨て去った意識こそが、全知万能の神だ――――っ!?

    と云う近代合理主義製の人間の完成です。



    丁度、日本は、今から怒涛の様に、そう、津波の海の様に、

    合理主義を体現した生っ粋の人間ばかりになるはずです。




    うれしいですか? 

    かなしいですか?




    思潮(心)が、それを体現した人間(肉体)を創造するのです。


    つまり、合理主義の具現化、現象化のプロセスが、今の世の中です。


    原発や経済偏重や非正規労働者の出現(肉体現象)など、

    あらゆる今の社会現象は、

    都合のいい事だけを見ようとする意識を神の位置に置いた過ち、

    その合理主義(心)の世界観が実現している結果(肉体)なのだと、

    誰も気が付かないのでしょうか????、、、?



    それどころか、人類は進歩をしていると得をしている人達は言います。


    合理主義下の専門家が言う事だから、信用できなくて、

    意識が知る範囲の、正しいって事でしょう?

    本当に、正しいとか、安全ではないのよね??? !


    そう! 感覚や意識は、個人でバラバラなんだから、

    誰の意識が、正しいなんて言えないでしょう?


    無意識を捨てた段階で、我々は、絶対性を捨てた訳だから、

    これが当然の帰結なのです。



    こう云う社会が、到来するのではないかと危惧しています。




    ここからが、我々にとってのデカルト第2の勘違いについて。



    そもそも、近代合理主義は、

    キリスト教に " 臭い " と文句を言いながらも、

    キリスト教のお風呂から出ないまま生まれ出た思想です。

    お風呂から出ないままとは、

    デカルトは『神の存在証明』によって

    究極的な存在と知識の基礎を神に求めると云う事をしました。

    つまり、自分の命題の箔をつけるのに神の保証を付けた訳です。


    おそらく、想像に難くないのは、

    教会の承認がなければ彼の命題は世に認められなかった。

    神の御名の下の意識、

    神の許したもうたお墨付きの意識、

    人が " 想う " の格上げを神殿に奉納する代わりに、

    神に忠誠心を示し、教会・神と取引をし、和議を結んだのです!

    当時のヨーロッパにおける状勢の影響に染められている意識。

    意識を中心にする世界観とは言っても、

    聖書の世界観の中にお行儀よく納まったキリスト教的意識です。

    私たちが受け入れたのは、キリスト教的意識だった!

    それに、どれだけの日本人が気が付いていたでしょうか、、、

    そんな事、どうでもいい! じゃないのですよ。




    ――――― ここからは、日本人の軽薄さが招いた奈落への転落です。


    東洋の世界観から余りにもかけ離れた ――――――――

    驚天動地のキリスト教的世界観を背負った意識を受け入れた日本人。

    故に、直接キリスト教の神を信じる人間ではないのに、

    国が、産業富国強兵で近代化を急速に受け入れたとしても、

    国民である我々が、見えない放射線の照射のように

    キリスト教の神が持つ全ての性質の影響を受けざるを得ないのです。


    ここが、思想のおそろしい処、意識もなく染まって行きます。

    思想は想念ですから、無意識下へ入り込むのですね。

    我々の意識は、イヤでもキリスト教の枠内で生きさせられている。

    神が創ったこの世界と云う二元論を骨の髄まで沁み込ませて、

    いつのまにか、自然と人間とはベツベツだと云う観念に染まって、

    自然と我とは一体と云う東洋の知恵を失くしている。

    平気で自然を物として扱い、経済の為なら自然を破壊しても平気になり、

    心と肉体は不二であると云う生命観を忘れ、

    心と離した肉体を、物のように感じて生きている。

    もうまるで、どっぷり浸って漬物の出来上がりですね。 あはは、




    こう云う状況下で、

    近代合理主義の外に出るとは、どうすればいいのか?

    まず、近代合理主義の思想を知る事、そして、

    その影響を、客観的な観点から見られる立ち位置に立つ事です。



    ーーーーーー




    客観的な観点に立つとは、

    前回の記事で、山岳ガイドさんから聞いた西洋と日本の自然観、

    登山観の違いを書きました。

    まず、受け継いだ処の信念としての伝統的な登山観を持つ事が、

    この山岳ガイドさんにとっては、わが身を守る事になっています。

    近代化とは、どんな事なんだ、と云う事が身近な事から分るのです。

    無制限に近代化を受け入れて西洋化すると云う事が、どう云う事か、

    自分の大事な山を守ると云う観点から観えて来るのですね。

    キリスト教的自然観では守れない事が分るのです。

    そして、自分の中で、近代化を食い止められるように努力をする。

    それを、身近な処から実感を伴って他人へ伝える事ができる。

    それで、自分自身を自己喪失から身を守る事になるのだと思います。

    この効果が、どう人生に出て来るのか?

    次回からの記事で、少し書いてみようと思っています。


    今日は、演劇と云う芸術の観点からヒントを一つ書きましょう。


    昨年襲名した四代目市川猿之助氏が、

    現代演劇についての中で、こう述べています。

    「現代劇の限界は、

    ① 歌舞伎に登場する魑魅魍魎(ちみもうりょう)や怨霊などを

    近代的な合理主義で切り捨てたところ。

    ② 現代劇の登場人物は、一幕から三幕まで同じ性格ですが、

    歌舞伎は全然違ったりする。

    自分自身も昨日と今日では違うし、そっちの方が本当。

    現代劇は逆に浅いですね。」



    ①、②、は編集で付けました。

    ① はその通りですね。

    人間の存在の無意識の部分です。言葉で表せない部分です。

    それが、日本の古典では怨霊や幽霊、亡霊として出て来ます。

    現代劇は、無意識を排除した合理性の上に作り上げたものですから、

    摩訶不思議な部分をそぎ落とし言葉に力点を置くのですね。


    ② もそう。西洋の思想には『時』の要素がありません。

    合理主義の『時』を知らない性質、癖のままに、

    『時』が止まった空間の中で人物が蠢(うごめ)くのです。

    筋書きが読める。予想できてしまう単純さがあるかも知れません。




    このように、『時』を経て伝統を守り続けて来た歌舞伎役者ならではの

    近代化後の演劇を観る目があるのですね。 

    おもしろいなと思いました。


    近代化以前の伝統を受け継いで守っている人には、

    近代化の姿のいびつさが、喉に小骨が引っかかるように気づく。


    ちょっと待てよ!  と、

    近代化って、西洋化って、良い事ではないな!  私も同様です。

    自分が何がしかの東洋的な伝統に足場を持つ事が大事ですね。






    現在の我々を取り巻く " 意識・感覚礼賛 " の合理主義を責めずして、

    自分の中の合理主義を反省せずに、

    目の前の現象だけを追求しても、それはつぶやきにしか過ぎず、

    そう! ほんとうにツイッター

    本質を観ずして目先の文句を言うだけなら、

    敵もさるもの!

    どんどん現象が誤魔化されて、尻尾が掴めなくなって行くだけです。



    まさに、念仏で響く哀音。

    このぬるま湯に浸かって " 南無ゲンパツハイヤダ!" って、

    念仏を唱えても現実は変わらないでしょう。

    " 南無ケイザイノタメニサイカドウスル!" と云う政治家の方が

    徹頭徹尾、合理主義を貫いている点では、余程、理は通っているし、

    それは、間違いなく実現、現象化するのですよ。





    たぶん、これに気が付かないのは、

    その大前提には、我々一人一人の

    自己の感覚への(大)肯定感があるのですね。

    つまり、自惚れと、言っておきましょうか、、、


    お互いの感覚を認め合う事と、それが正しいと認め合う事とは違う。



    時代の相対化の風潮と共に、そこの勘違いがある。

    私の感覚こそが ! 純粋なんだとか?   あはは。

    私の感じている中に、真実がある!   あはは。

    ありえない。 アリエナイ! 感覚が純粋なんてありえないのですよ。

    我々の脳が、本人に快適なように操作しているから、  

    私達は、自分の脳に騙されているのです。   あはは。




    これを、運命学から云いますと、

    それぞれの命式から出て来るのは、個々の人間の意識の違いです。

    運命とは、意識の癖が積み重ねた選択の結果の集大成なのです。

    先天的に感覚は、癖を帯びているモノだと思います。



    生れたばかりの新生児も、もうすでに癖を持っていますね。

    なにかお祖父さんのような智恵を持った目付きをした男児もいれば、

    なにか大人を見透すかすような表情の姉御肌の女児もいるわ!


    あはは。



    2011年 10月 30日の記事、


    無意識の不思議 8   意識と無意識の本当の素敵な関係は?


    に、意識の願いは、楽になる事、と書きました。

    意識は、徹底的に苦を避け現代文明を作り上げた訳です。

    感覚器官を通した楽の追及が、意識の使命です。

    意識は感覚器官を通した情報を、自分に都合よく脳で修正する事が、

    分っています。

    その意識の欲望の満足を達成すると云う使命感のせいで、

    マグロもウナギも絶滅危惧種になりました!

    次は、ハマグリもみたい? 

    原発でエネルギー不安から、CO2の問題は棚上げです。

    それでも止められない意識になんか、   

    とてもじゃない! 真理など任せられませんね!



    そもそも、仏教における感覚器官の扱いは、

    五感に意を加えて6つの識 = 六根(ろっこん)と言い、

    我々衆生が、この六根で感じた事に囚われ執着する事は、

    「我」に固執して仏教の智慧が入る = 悟りの邪魔になる、と説きます。

    それで、まず迷妄や惑いで汚れた六根を清浄にする必要があるのです。





    決して、感覚的体験をとおして歩まないようにしてくださいね!







    近代化以降、日本人は、

    人権と云う概念を受け入れ、平等と云う観念を飲み下した頃、

    自己の五感の感覚器官からの情報を、神や仏の位に祀り始めたのです。

    人間が中心で、その中でも感覚に楽を与える事が生きる目的になった。


    あはは。 誰もが苦を遺棄するようになったのです。


    『天』と『地』の間で『人』は生かされている事を忘れ、

    『陰』と云う自然を捨てたのですから、

    当然、社会の中から道徳的規範が希薄になったはずです。

    道徳規範を捨てる事が、自由の実現だったのか?

    それが、個人の尊厳なのか?

    ブータンのように、自国の仏教の世界観の上に、徐々に、ゆっくりと、

    国民の幸福度を測りながら近代化をして行く方が、賢明であったのか、

    その答えは、これからの社会現象として惹起して来るはずです。

    いいえ、もうすでに、起きているではありませんか!





    国と云い、社会と云っても、

    男女の健全な結婚、子孫の繁栄、

    幸福な家の継承失くしてはありえません。

    家庭、家族がなくなり、これらの機能のすべてを国や税金で賄う時、

    私達は、どれだけの税金を払わなければいけないのでしょう?


    そこまでの国力を、経済力を持ち得るのでしょうか?








    2月4日から新年が明けました。

    宇宙の時が、新たな巡りに移って行きます。

    感覚より、もっと上等なもの、それを今年は手にしてくださいね。



    次回の記事から、( 命の継承と運命 10.)のシリーズになります。

    ほぼ、1年ぶりかな、、、    ほほっ。

     

    毎週末は、ほぼ山梨に行っています。

    しばらく更新は、不定期です。

    よろしくおねがいします。



    よき一週間をお過ごしください。



































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    No title

    夜回りです。
    静かですな、だれもおらん。
    感覚主義ですか、
    そうか、と現代気質に合点がいきます。

    前の記事で、
    今年は戦争でも起こるのかみたいな年らしいと警告されていたが、
    さもありなんと思う状況ですな
    中国も尖閣がよほど欲しいのでしょう。
    安全保障上の危機が迫ってますね。

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    No title

    アメリカのニューヨークが大雪警報だとかで皆が早めに帰宅をするニュースを見たり、
    中国の大気汚染の問題となっている「PM2.5」も、大変ですね。
    PMはParticulate Matter(パティキュレート・マター)の略で、2.5マイクロメートルの粒子状物質。
    九州では3月~6月にかけて流れて来るようです。

    国内では、体罰なのか暴力なのか?アマチュアからプロまでのスポーツ界で、
    東京へオリンピックを招致する邪魔が入っていますね。

    経済だけ、株価が上がって円安ですが、このまま物価が2%上がるのかどうか、、、
    2%物価が上がっても、給与がそれだけ上がるものなのかどうか、

    TPPの問題もありますし、今年はどこまで揺れていくのかと思います。
    インフルエンザもすごく流行っているので気を付けてください。
    cosmosさんのブログである程度の読みをしているからいいけれど、大変な年のようです。
    今年も、ずっとブログをウォチングして行きます。

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    No title

    おはようございます~~♪
    頭のクリアなうちにと朝読んだりしていますがやっぱり難しい。
    近代化という奈落に落ちて育ってしまった私ですが
    cosmosさんのブログでいろいろ考えさせられ成る程!!と思う事ばかり。
    これからものんびりいろいろと今の自分 今の世の中 じっくり考えることにさせて頂きます。
    それにしてもファイナルファンタジー(パソコンゲーム)で出てきたキメラが出てきてびっくり(@@)
    こんなお馬鹿なコメントばかり残してすみません。

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


            感覚至上主義に酔っていると云うご指摘、その通りですね。
            若い方が、子共たちが余りにも可哀そうですね。

                 感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


          高校時代からの古い知人の方、ご実家の方々もそうですが、
          人間の違いは、育てられ方や受け止め方ではなくて、
          ーーー全て命式に表われている運命、
          元々のタネが違うと思われたらいいでしょう。

          > きっと自分は過去世でそれなりの生き方をして来たんだろうな。
           と云うのはその通りなのね。だいたい過去世と同じ事をしているモノです。あはは。

          > やはり言葉にしてしまったらダメだな、と思います。
           それはちょっと違うのね。分ったモノはもう古い物として、
           もっと深める為には一区切りしたら全てを言葉に出し切る。
           そして、次へ進むのが正しいでしょうね。

          > 表現した時点で偽物に変わってしまうような感覚になりました。
           表現しても、言葉にしても、客観性の中に放り込んでも壊れない、無くならない、
           決して輝きが消えない物だったら大丈夫ですよ。
           そう云うものをつかみましょう!

           研究熱心ですね!  感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


            お褒めいただきまして光栄でございます!
            ありがとうございました。

                感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


            > 何を言っても「客観的」という名の主観でしかなく、、、、、
           
            > 意識できる範囲に『真』は無い。かも知れない。
             
            > ところで、「言葉」とか「言葉にすること」って『陽』ですよね?
             
            > 意識できる範囲に真実はないかもしれない。

             すべてそのとおりですよ! よくできました!  あはは。

              感謝です! e-343 cosmos
                

    Re: No title

    > 夜回りです。
    > 静かですな、だれもおらん。
    > 感覚主義ですか、
    > そうか、と現代気質に合点がいきます。
    >
    > 前の記事で、
    > 今年は戦争でも起こるのかみたいな年らしいと警告されていたが、
    > さもありなんと思う状況ですな
    > 中国も尖閣がよほど欲しいのでしょう。
    > 安全保障上の危機が迫ってますね。


    ★ほんとうにそうです。
    韓国は、着々と軍備をしています。日本はなにもしませんね?  あはは。
    よほど自衛隊に自信があるのか? アメリカが頼れると思っているのでしょう?
    現実感覚すら失っているーーーーーどこまでマヒしているのでしょうね??
    経済だけ、そろばんだけを枕にして寝ていたら安心なのでしょうか?
    いわゆる馬鹿なのですね、、、、、深刻です。
       感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ

           > 以下はアインシュタインの言葉です。
           >
           > 「問題を作り出した時と同じ思考では、その問題を解決することが出来ない」


           あはは。現代の問題点は、すべて西洋が作ったものばかりですよ。
           その事をアインシュタインは気が付かなかったのでしょうか?
           かっこいい言葉だけ残さないで、きちんと解決策を残しておくべきですね。
           もしか、そこまで分らなかったとしたら、
           彼の頭って、それほどいいのか? 疑問です。  あはは。

           西洋の問題は東洋が解決するしかないですね!
           
                 感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


            どこから命をいただいたのか?
            そこからですね!

              感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

    > アメリカのニューヨークが大雪警報だとかで皆が早めに帰宅をするニュースを見たり、
    > 中国の大気汚染の問題となっている「PM2.5」も、大変ですね。
    > PMはParticulate Matter(パティキュレート・マター)の略で、2.5マイクロメートルの粒子状物質。
    > 九州では3月~6月にかけて流れて来るようです。
    >
    > 国内では、体罰なのか暴力なのか?アマチュアからプロまでのスポーツ界で、
    > 東京へオリンピックを招致する邪魔が入っていますね。
    >
    > 経済だけ、株価が上がって円安ですが、このまま物価が2%上がるのかどうか、、、
    > 2%物価が上がっても、給与がそれだけ上がるものなのかどうか、
    >
    > TPPの問題もありますし、今年はどこまで揺れていくのかと思います。
    > インフルエンザもすごく流行っているので気を付けてください。
    > cosmosさんのブログである程度の読みをしているからいいけれど、大変な年のようです。
    > 今年も、ずっとブログをウォチングして行きます。



    ★一昨日は、ロシアに隕石が落ちましたし、不穏な年になりそうですね。
    一番懸念するのは、安全保障上の事です。
    中国は戦う意思がありますからね。
    西洋思想のドン詰りの現象が、続くはずです。そう、ウォッチングしていきましょうね。
          感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ


           いろいろ研究をされたのですね!  あはは。
           とりあえず、西洋の特徴は、これは、又、記事にも書く予定ですが、
           西洋は、人間の頭の中だけで作り上げられたロジックです。
           ロジックの真意は方便だらけと云う意味でしょうね。  あはは。
           だから実験や証明の作業が必要なのですよ。
           いじらしいほど、そう云う事をやりますものね!

           綺麗な絵本、前頭葉が作り上げたおとぎ話です。
           神も架空ですよ。 そう思っています。  あはは。
           でも、そこまでの造り話をでっち上げるとは、大した夢想家だと思います。
           故に、人間中心にならざるを得ませんね。
           自然は眼中にないですものね。   あはは。
           よほど、自然が住みにくかったのでしょう。大変な土地ですから、、、

              感謝です! e-343 cosmos

    Re: No title

            鍵コメントさんへ

           「0(ゼロ)」についての御意見、その通りですね。

            言葉の成り立ちなどもおもしろいですね。
            日本語は、水。  温めたら、湯と言います。
            
            それが、英語ときたら、
            水は、water、  お湯は、hot water でしょう?

            水から湯へ言葉を創造転化できる頭って、すごいと思います。
            ここが、東洋ですね。

            英語は、water が、hot だなんて、説明しますね。
            説明する頭って、あまり良くないと?   あはは。

            他にもいろいろありますが、
            接頭語や接尾語で言葉を広げていくのが多いでしょう?
            パターンでこなしていくのですよ。
            要領です。 解れば覚えやすいですが、
            創造性がない言語と云うのか、英語は退屈です。   あっは。

                感謝です! e-343 cosmos
            

    Re: No title

    > おはようございます~~♪
    > 頭のクリアなうちにと朝読んだりしていますがやっぱり難しい。
    > 近代化という奈落に落ちて育ってしまった私ですが
    > cosmosさんのブログでいろいろ考えさせられ成る程!!と思う事ばかり。
    > これからものんびりいろいろと今の自分 今の世の中 じっくり考えることにさせて頂きます。
    > それにしてもファイナルファンタジー(パソコンゲーム)で出てきたキメラが出てきてびっくり(@@)
    > こんなお馬鹿なコメントばかり残してすみません。


    ★コメントおおきに~!
    気にしない、気にしないでくださいね。  あはは。
    途中から読んでいこうと思うって、大変だと思います。
    それに敢えて挑戦をされて、さすがと敬服しています。
    次回の記事のシリーズは、人生の経験的に共感される内容だと思うので気楽に? 
    よんでくださいね。 また、お邪魔致します。
       感謝です! e-343 cosmos
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    寂光ーcosmos

    Author:寂光ーcosmos
    家系・個人の運命鑑定
    東洋運命学教室を主宰

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