![]() 2009
11/22 17:46 |
自然観 1/4 西洋、東洋における自然観は、決定的に違っています。Category : いのち/ふしぎなるもの
![]() 先週行った那須高原、青木邸の庭。 樹木の下に人。 小鳥の声 をどうぞ! 今日は、西洋と、東洋の日本、 その自然観の違いを記事にしていこうと思います。 刺身、天ぷら、ダシ、 日本料理ですが、 もう、目に浮かぶよう ............. (笑い) 目にも鮮やか、盛り付けに細かい配慮のある日本料理, 料理法の違いは気候・風土に根ざしているといわれます。 西洋のヨーロッパは乾燥地帯です。 乾燥地帯、 この言葉のニュアンスからは、 とても食材が豊かとは思えない、言えない土地柄です。 植物も乏しく、海に面してない地域では海産物だって届かない? 届くとしても限られたものだけと言う処もあったはずです。 だから、土地柄としては、とてもグ~!とは言えない場所ですね。 歴史的には、まず、狩猟で食料を確保するしかなかったでしょう。 おなかがへったら、すぐに思いつく事は、目の前にある木の実を採り、 身近な生物を殺して食料にしたはずです。 その後、酪農や牧畜を通じて食料を何とか確保してきた歴史があります。 つまり、それは、おいしい食べ物を食べたいと云う苦渋の歴史、 食べられない物や、たとえおいしくない物でも、 なんとか調理して食べられるように工夫を重ねて来た歴史なのでしょう。 そういう背景があってこそ、 香辛料や各種ソースを使って徹底的に”味をつける” という料理が成立した。 これは中華料理も同じです。 試行錯誤で徹底的に“味をつける”ことがベースです。 味は引き出すのではなく、”つける” ここに主眼が置かれていたのです。 それに比べて、一方の日本は温暖湿潤です。 日本は国土が狭いという事もあり、 一所で山や海の食材に恵まれた場所が多いのです。 そういうお国柄で、そもそも素材が新鮮です。 だから、おいしい! そういうものが溢れていました。 そのうまみをさらに引き出すことに調理の重点が置かれてきたのです。 だから素材そのもの”旨さを引き出す”ことを追及した料理といわれます。 西洋料理の「味をつける」 と 日本料理の 「味を引き出す」との違いは、 そこには、民族の歴史、人類の歴史が大きく関わっているようです。 人類の歴史は、まずは「狩猟採集」から命を養うことから始まりました。 その後「牧畜」に移って、最後に「農耕」にたどり着くのが一般的です。 でも、その頃に日本に住んでいた人たちは、 「狩猟採集」からいきなり「農耕」へと向ったそうです。 「牧畜」を経験しなかったことは人類史上、稀有な事例だということです。 「牧畜」が行われなかったことには理由があります。 わが国の国土の7割は、山岳地帯ですから、 地形的に牧畜には向かなかった。 そして同時に、 「牧畜」をしなくても胃袋を養うだけの安定した食糧事情があったのです。 食べられる植物が豊富に存在し、安定して栽培することが可能だった。 「牧畜」を省略した原因は、豊かな食糧事情にあった事がポイントです。 実際、石器時代において、 日本の人口密度は、世界一高かったことが分かっています。 そういう生きていく条件が重なって、 特に生き死にに拘わる、命を養う食料獲得のための行動は、 人間にとっては最高のストレスですから脳の働きにも影響を与えますね。 そして、 生延びる為の命の糧を得る行動、 特にその為の自然に対する対応の仕方、 人間と自然との位置関係などに強く影響を与え、 その後の自然観、宇宙観などを育んだはずです。 そのように西洋、東洋における自然観は、決定的に違っています。 そう、 まるで、料理法の”味をつける” と”旨さを引き出す” の違いほど、 そのくらい、違っています。 西洋は、自然を、人間の力で支配をし、克服をする対象として、 東洋は、自然を、人間との一体感である調和をもって臨むと云う態度に、 表れているようです。 (次回へつづく) 参考文献 『食の文化史』 朝日文庫 樋口 清之 著 -----------------------------------------*・・+"*☆★☆." 記事は無断転用なさいませんように、お願いします。 [一部、版権]がございます。権利は放棄しておりません。 どうぞ宜しくお願いします。
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Comment |
安定した食料事情が昔からあった日本が、どことなく恵まれていた。
そして昔から精神性が高かったのは、そういう理由があったからでしょう。 衣食足って礼節を知る。ですね? 西洋の方が生きるのに厳しい環境だったせいで、 それで闘う姿勢とか開拓する精神が強いイメージがあります。 西洋、東洋、両者が本当に違いを理解し合って、それも、市民、国民、個人レベルでお互いにです。 そうすれば戦争もしなくなるかもしれない。 相互理解って、こういう具体的なことが大事ですね。 納得するためには。 自然から学ぶおはようございます=
生きるための状況が、人の成り立ちに影響するって= それはやっぱり、自然と一体にならなければ生きれない= 自然から学ぶということですか= いろいろな小鳥の鳴き声・・・いいですねぇ。
いつもスズメとヒヨドリ、ときどきセキレイの鳴き声しか聞いていないので新鮮です(笑)。 「味をつける」 と「旨さを引き出す」という料理方法の対比から、 気候・地形・歴史についての東洋と西洋の対比・・・とてもわかりやすかったです。 次回も楽しみにしております。 自然と我とは一体なり。自然はそのさまざまな秘密を明かしてくれるが、しかし我の秘密を他に洩らしはしない。
自然を信頼すれば、みずからの内に、もうひとつの太陽が宿っていることに思い到る。 そういうことでしょうか。 Re: 安定した食料事情が昔からあった> 日本が、どことなく恵まれていた。
> そして昔から精神性が高かったのは、そういう理由があったからでしょう。 > 衣食足って礼節を知る。ですね? > > 西洋の方が生きるのに厳しい環境だったせいで、 > それで闘う姿勢とか開拓する精神が強いイメージがあります。 > > 西洋、東洋、両者が本当に違いを理解し合って、それも、市民、国民、個人レベルでお互いにです。 > そうすれば戦争もしなくなるかもしれない。 > 相互理解って、こういう具体的なことが大事ですね。 > 納得するためには。 ★あ、感度いいですね~ だんだん、東洋的な考え方に影響されてきましたね。 あは! お返事おそくなって、申し訳ありませんでした。 ありがとう............................。....。..。。..*☆゜ Re: 自然から学ぶ> おはようございます=
> 生きるための状況が、人の成り立ちに影響するって= > それはやっぱり、自然と一体にならなければ生きれない= > 自然から学ぶということですか= ★そう、身体にも心にも、ですね。 身体から心へ、心から身体へ、両方ありますね。 ありがとう............................。....。..。。..*☆゜ Re: タイトルなし> いろいろな小鳥の鳴き声・・・いいですねぇ。
> いつもスズメとヒヨドリ、ときどきセキレイの鳴き声しか聞いていないので新鮮です(笑)。 > > 「味をつける」 と「旨さを引き出す」という料理方法の対比から、 > 気候・地形・歴史についての東洋と西洋の対比・・・とてもわかりやすかったです。 > 次回も楽しみにしております。 ★スズメとヒヨドリ、ときどきセキレイの鳴き声が聞こえる処ですって!それは、いい環境ですよ! 日本人に生まれてよかったですね。(笑い) ありがとう............................。....。..。。..*☆゜ Re: 自然と我とは一体なり。> 自然はそのさまざまな秘密を明かしてくれるが、しかし我の秘密を他に洩らしはしない。
> 自然を信頼すれば、みずからの内に、もうひとつの太陽が宿っていることに思い到る。 > そういうことでしょうか。 ★自然と心で、対話がお出来になるのですね~ みずからの内に、今日も太陽が昇って、、、晴天ですね~ (笑い) ありがとう............................。....。..。。..*☆゜ |
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